くらしと大地の応援ブログ

あけましておめでとうございます

 ハッピーニューイヤー。ジャン・ミノルです。

 実は、一昨年のプランターによる大豆栽培の失敗の責任をとり、このブログの担当を辞めようと、いろいろ悩んでおり1年ほど休暇をいただいておりました。しかし、私を応援していただいているメールが殺到(本当はブログが更新されていないという声らしい)していると聞き、再度、このブログの担当をさせていただくようにお願いしました。
 今後は、心機一転、職務を全うできるように頑張りますので、よろしくお願いいたします。

 というわけで、新年を迎えたということで、JAの後藤角雄代表理事組合長にインタビューしてもらいたいという「業務命令」が出ましたので、新年最初のブログは、いつものようなジャン・ミノル節を封印して、真面目に後藤組合長にお話を伺ってきました。


〈新春インタビュー〉 
 昨年3月、わが国最大規模の東日本大震災は、地震だけではなく大津波、原発事故を引き起こし、その被害や影響は被災地だけにとどまることなく、経済や電力不足、そして私たちの暮らしなど広範囲におよび、あらためて自然の猛威を思い知らされました。
 また、一昨年、「TPP(環太平洋連携協定)交渉は関係国との協議を開始する」という基本方針が決定され、これまでJAグループは医療・消費者団体などと参加反対を訴え続けてきました。しかし昨年11月、野田佳彦首相が基本方針通り、関係国との協議に入ることを表明。交渉参加ではないというものの、事実上参加への扉を開いたと受け止められます。
 いまなすべきことは、発生から間もなく1年を迎える東日本大震災の復旧・復興と、深刻な被害・影響が出ている農業生産の復興対策が最重要課題であります。また、TPP交渉の参加阻止に向けたさらなる運動の展開、進行する農家の高齢化や担い手不足など課題が山積するなか、「農」を基軸とするJA、よりよい社会を目指す協同組合としての真価が問われています。
 今年は「国際協同組合年」であり、地域の絆を大切にする協同の力を生かし、さらに発展するための転換期を迎えたともいえます。年頭にあたり、後藤角雄代表理事組合長に農業・JAが直面する課題や考え方などを聞きました。

組合員と絆を深めながら
協同組合の理念を共有する人づくりへ

JAグループなど農林水産団体や消費者団体などの反対にも関わらず、TPP交渉参加とも言える政府の判断は、どう感じられましたか。


 JAグループでは、昨年1月から消費者団体とも連携して全国で反対署名運動を展開し、1166万人を超える署名が集まりました。また、都道府県の9割、市町村議会の8割が反対・慎重な対応を求める意見書を採択し、さらに国会請願では、国会議員の半数を超える議員が賛同し、民意は反対・慎重な対応にあるにもかかわらず、この決断は納得できるものではありません。
 
 今後は、例外なき関税撤廃をはじめ、経済、医療、労働環境、食など、農業だけにとどまらない広い分野で厳しい要求に直面することが予想されますが、断じて国益を損なうことは認められません。さらに交渉参加阻止に向けて強く訴える行動を続け、将来に禍根を残さないように日本の食と暮らし、いのちを守っていきたいと考えております。

今年は、国連で決議された「国際協同組合年」です。これは深刻な経済危機が続き、農業開発の遅れや飢餓がはびこるなかで、協同組合の果たす役割が高く評価され、助け合いの精神を取り戻すことが期待されています。JAも協同組合のひとつですが、この国際年をどのように受け止めてみえますか。

 東日本大震災の復興に向けた多くの支援は、「一人ひとりでは弱い立場の人々が連携して助け合う、相互扶助の精神」という協同組合の考え方が生きているのではないでしょうか。被災地・被災者を思いやる気持ち、助け合い、人と人のつながりや絆は、まさに協同組合の原点であり、強さでもあります。

 大震災によって失ったものは計り知れませんが、人が集まって心と力を合わせる共生社会への大切さを多くの方が感じました。復興に向けた支援を最優先に考えながら、組合員の皆様方と私ども役職員が協同組合の目的や役割などを再確認し、国際協同組合年のスローガン「よりよい社会を築きます」という願いに近づけていければと考えております。

管内の農業は、米や麦・大豆などを中心に全国に誇れる土地利用型農業が展開され、また園芸では県下トップクラスの産地が数多くあり、県内農業の先導的役割を果たしています。一方では、これから先の農業を考えると、農業従事者の高齢化や担い手不足などの課題は、TPP問題と同様に大きな課題です。そのためには、まず地域の農業に将来展望を見いださなくてはいけませんが。

 すでに集落座談会等を通じて説明しておりますが、昨年は5年後に西美濃農業があるべき姿「JAにしみの農業振興ビジョン」(平成23年度〜平成27年度)を策定し、農業所得の向上と元気な農業・農村づくりなどを目指して取り組んでおります。このビジョンでは、管内農業の特徴である土地利用型農業をさらに推進するため農地の集積率を44%から50%以上に、また園芸面では現在の産地を維持しながら新たな作物の導入と産地化、加えて販路や販売チャンネルの拡大などの有利販売、地産地消の拠点でもあるファーマーズマーケットの利用拡大などで、販売高100億円を目指します。

 ビジョンは未来像とはいうものの、実現に向けて実践していくことこそ農業が抱える諸問題を解決する糸口となり、しいては西美濃農業の将来につながるものと確信しております。

西美濃農業の将来につながるビジョン実現には、JAの重要な事業である指導事業をはじめ販売事業の強化も、これまで以上に求められます。強化策について、どのように考えてみえますか。

 営農経済センターの営農指導員とグループ長支店の営農アドバイザーの配置で、「出向く営農指導体制」の基礎はできつつあります。「もっと専門性を高め、レベルの高い指導を」という声もありますので、その期待に沿えるように営農指導員の資質向上と体制強化に努めていきます。また、営農指導だけでなく経営内容にも踏み込んだ指導も必要で、そのために農家の経営規模や労働力、後継者の有無など、基礎になる農家のデータ収集と活用が必要と感じております。こうした生きた情報を集め現状を分析して次につなげることこそ、地域の特徴を生かした農業振興には重要で、農家の情報を収集する活動も必要になってくると感じております。

 さらに販売事業においても、市場流通を基本としながら有利販売につなげる方法を見出していかなければなりません。JA全農が中心となって展開する直販事業との連携はもちろん、JAでも販路拡大や有利販売に向けた手段を研究・検討し専門性を高めた新しい取り組み、現在主流の市場流通の分析を行い、必要に応じて見直すことも検討していく必要があります。総合事業を展開するJAの特徴を生かし、農業所得の向上につなげていく取り組みが強化策につながっていくと考えております。

最後に、組合員や利用者などの皆様方に向け、新年のメッセージをお願いします

 昨年策定したJAの経営ビジョン「第5次中期計画(平成23年度〜平成25年度)」が、経営面では柱になります。加えて、国際協同組合年にふさわしく、JAの原点である地域農業の振興とよりよい社会の実現に向けて、協同組合の理念を共有する仲間・人・JAづくりという組織の基礎にも目を向け、組合員とJAの絆を深めていきたいと考えています。

 さらに相互扶助という精神を基に、組合員の方々を中心に利用者、そして役職員がチャンスに変えるアイディアを出し合い磨きながら、農業や協同組合の原点に立ち返って、食や農、地域を守っていくことを目指していかなければと感じております。

 最後になりますが、皆様方のご多幸とご繁栄を心よりご祈念申し上げ、より一層のご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げ、年頭のメッセージとさせていただきます。

1